SONR.開発ストーリー

SONR.開発ストーリー第6回「ネーミング問題「SONR.(ソナー)」誕生」

開発をスタートさせた時は、マネジメントツールというジャンルでした。WEB制作会社がお客さまと案件をマネジメントすることから、開発コードを「Manets(マネッツ)」としました。しかし、仕様変更に伴い新しい開発コードが必要になりました。そこで、社内で公募し投票することになりました。決定した開発コードは「andshare(アンドシェア)」。「情報の共有をあなたと(みんなで)行う」という意味が込められたネーミングでした。

このネーミングはかなり社内にも浸透し、リリース時には正式なサービス名として利用する流れになっていました。そのため、外部のお客さまにベータ版をご利用いただく時も「andshare(アンドシェア)」でスタートしていました。

しかし、いざ商標を取る段階になってすでに他社が利用していることが判明したのです。商標を取るという習慣がこれまで無かったためにこれが大きな回り道をする結果になりました。

使いなじんだ名称を変更する違和感は相当なものがありました。またすでにベータ版をご利用いただいているお客さまについても同様です。

商標を意識して名称を決定する手順はかなり複雑になります。
1、社内公募で名称をつのる。
2、集まった名称の中から候補を絞り込む
3、決定した名称が登録可能かの調査
4、登録可能結果を受けて本申請スタート
5、拒絶応答が1回程度発生
6、修正審査
7、審査通過
8、本登録
と進みます。

3、以降は都度費用が掛かりますので、2、の段階である程度固めておかなければいけません。また、登録する分類にも種類がありますので、結果的に専門家に相談した方が、時間もテマも費用も安くなると思います。

なお事前に調査するには特許庁が公開しているデータベースを利用します。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage

結果として、「andshare(アンドシェア)」を断念し、また一からネーミングの公募、決定を行いました。

そして、現在の「SONR.(ソナー)」に決定しました。

「SONR.(ソナー)」とは、電波の力で水中を探査するレーダーです。会社の中に隠れているタスクを見える化するという意味を込めてSONR.(ソナー)になりました。また正式な綴り「SONAR」を利用しなかった理由は、商標などに対する類似性の回避、オリジナリティの演出などの理由があります。

結果的に、現在の名称がシンプルで呼びやすく一番良い形に収まりました。やはりコンセプトなどを徹底的に固めきった後の方がネーミングも良いものが生まれるという体験になりました。

株式会社エクスト 代表取締役 高畑 欽哉

著者紹介

株式会社エクスト 代表取締役高畑 欽哉

「ITのチカラで働く人を幸せにする」をビジョンとし、企業の生産性向上のための「インターネット創客事業」と「社内コミュニケーションツール「SONR.(ソナー)」の提供」を行う。残業ゼロ、有給休暇100%取得を実現しながら高い生産性を上げている。電話受付なし、時差出勤制度、沖縄・北海道でのテレワークなど、新しい働き方の実践に取り組んでいる。全国各地で100講演を超えるセミナーを行い、のべ聴講者数は1万名を超える。

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