2009.03.25
確率の世界
成果を高めるためには、確率について知っておかなければならない。
今回のWBCも、うれしいことに日本が優勝しました!おめでとうございます!
アメリカやその他の強豪国が、早々に敗退する中、日本と韓国が勝ち進んだ
理由の一つに、この確率論が大いに当てはまります。
前回大会に引き続き、日本はスモールベースボールを実践しました。
シングルヒットのランナーを、送りバントや盗塁を駆使してコツコツと塁を
進めていきます。
塁を進める度に、得点の可能性は高まっていきます。
韓国が決勝戦で敗戦した理由は、イチローと勝負した事だけでなく先頭打者
の内川にヒットを許し、送りバント、岩村のヒット、その後、岩村に簡単に
盗塁を許した一連の流れにあります。思うように進塁を許し、やらなくて
いい2点目を簡単に献上した事が、逆転の意欲を失わせてしまったのです。
以下のホームページは、私がひそかに愛読している高校野球のサイトです。
そこで、非常に興味深いデータがあります。先頭打者出塁時とそうでない時の
得点ケースを比較しています。
http://www5a.biglobe.ne.jp/~rojiura/menue/topic/point/index.htm
ここでは、先頭打者が出塁した時、得点の可能性は、しない場合の3倍以上に
高まります。
実際、WBC決勝でも、ホームランを除く得点シーン6回の内、先頭打者が出塁
したのは実に4回です。
野球は、出塁したランナーを次の塁に進めるゲームです。3つのアウトを有効に
使って、4つ目の塁を目指す訳ですから、たまにしか出ないホームランや長打に
期待するより、先頭打者を出塁させ、コツコツ進塁させる方が、結果として得点
の可能性が高まるのです。
もちろん、あと一本が出ない!ということもありますが、確率的に考えて、
ランナーを先の塁に進める方が、長い目で見て良い訳です。
逆に投手は、先頭打者を出さないこと、ランナーを2塁、3塁に進めないことに
最大の注意を払う必要があります。
さて、ここからがこの話の本番です。
ビジネスの世界においても、この確率が大いに役立ちます。
少し前にFAXDMを利用したことがあります。
全4回利用しましたが、およそ0.5%前後の反響がありました。
つまり2000件に送信した場合、10件の問い合わせがあるということです。
確率は、200分の1です。
また、リフォーム業界などでは、チラシによる反響獲得が一世を風靡しました。
全盛時の反響率は、2500分の1。1万枚まけば、4件の問い合わせがありました。
今では、9000分の1まで低下しているそうです。要は顧客獲得コストが、3倍以上
高くなったということです。
また、ホームページ経由のお問い合わせでは、業種に関わらず、500セッション
を越えなければ、ほとんど反響は起こらず、1000セッションを越えたあたりから、
徐々に反響率が上昇していきます。
要は、必要な問い合わせ数に応じて広告費用を投入し集客すれば、一定の反響を
得ることが出来ます。
この確率を上手く利用することで、「売り上げを買う」ことが出来る訳です。
「売り上げを上げるのは簡単だ!」とおっしゃる社長さまとお会いしますが、
みなさん、広告の確率論でお話をされます。要は、広告費を出せば売り上げは
上がるが、利益を出すのは別問題というお話です。
そこで、どの広告を選ぶかを工夫することで、一件当たりの獲得単価を落とし、
費用対効果を高めることが出来ます。
無駄な広告予算を、一番効果の上がっている広告にすべて投入した場合の
費用対効果はどうなるのか?
顧客獲得コストがいくらまでなら、自社のビジネスを維持できるか?
今お使いの広告予算を、一度、反響率と獲得額で分析してみると良いかも
知れません。
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エクスト社長 高畑欽哉の2009年度テーマ!
心・・・本当の強さ(人を幸せにする)
技・・・戦術を磨く(現場第一主義)
体・・・腹筋を割る(心身ともに強靭に)
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