2012.01.30
ハウステンボスを復活させた手法とは
旅行会社でおなじみのHISの創業者、澤田秀雄社長はわずか二人で創業した旅行チケット販売会社HISを3500億円の大企業に成長させた辣腕経営者です。他にもスカイマークなどの格安航空会社や海外で銀行を設立するなど、その手腕には多くの注目が集まっています。
その澤田社長は、誰が経営しても18年間ずっと赤字だったハウステンボスの経営を引き受けます。そしてわずか1年で黒字化することに成功しました。
こうした経歴などを聞いていますと私たちとはまったく次元の違うことのように感じます。しかし、そのハウステンボス復活の経緯を聞いていると、実に多くの学びが隠されています。
就任した当時は、従業員の方々に「どうせ誰がやってもダメだろう」という負け癖が強く根付いていることに気付きます。そして、全従業員に対してあるお願いをしたのです。
一つ目は「朝15分だけ早く来て徹底して掃除をしましょう」ということでした。たくさんの人を迎えるテーマパークにおいて掃除は何よりも大切だと教えたのです。
二つ目に「2割の経費を削減して、2割売り上げをアップさせましょう」という具体的な目標設定でした。ディズニーランドの1.5倍という広大なパークの3分の一をフリースペースとして無料開放することで運営経費を大幅に削減しました。
そして、売上アップ策として日本一、東洋一というテーマで数々のイベントを開催します。ライトアップの電球を従来100万個だったものを700万個に増量し「東洋一のライトアップ」とうたったり、ワンピースの海賊船を再現した船を建築したり、また100万本のバラを咲かせたりと他がやっていないことで一番になれることに徹底して取り組みます。
三つ目に「20%早く動く」ということです。歩くスピードを少しだけ早くする、仕事の作業スピードを少しだけ早くする、こうしたことを意識付けることで会社全体のスピードが速くなり、結果的に収益構造が良くなるのです。
こうして、ハウステンボスはわずか1年で黒字転換したのです。どんな大きな会社でも、どんな壮大な計画でも、結局は現場改善の積み重ねによってなりたっています。そして、それを実行し形にしていくのは、現場で働く一人一人のスタッフの努力の成果といえる好事例ではないでしょうか?
エクストのビジョンも今日の一歩を積み重ねていくことで、必ず達成できると感じずにはいられません。
基本を大切に今日一日を全力で過ごしましょう!!